コロナ禍での命の尊厳などを現代アートで表現した「第七回花とみどり・いのちと心展」(東京新聞など後援)が、立川市の国営昭和記念公園・花みどり文化センターで開かれている。主催した造形作家グループの中垣克久さん(76)は「人間の生き方を考え直す機会に」と話す。 (宇佐見昭彦)
岐阜県飛騨市出身の中垣さんの作品は、赤く塗った枯れ木や枯れ枝を、人の背骨とあばら骨のように組み、縫い合わせた色とりどりのぼろ布を敷いて、大きめの石をちりばめた。全長八メートルの大型造形だ。
「石は人。災害や戦争、伝染病と対峙(たいじ)する民衆。一人一人が違うように石の色もみな違う。ぼろ布は人々が生きる市井(しせい)。いろんな模様や色と汚れは、人間くささや人類の生きざまを表した。危機に生死をさまよい、つながって生きる姿」と中垣さん。「時代(とき)の肖像−尊厳と宿命」と名付けた。
つり下げられた三つの芋虫のような作品は、宮江里実さん(59)=岐阜市出身、飛騨市在住=の「剥(む)き出しの生(せい)」。人が包帯で巻かれた形にも見える。下部には囚人番号を思わせる八けたの数字の刻印も。
宮江さんは「一人一人が大事にされず、個性が重視されない気味の悪さ。生が危機にさらされているという意味でつり下げた」と説明。
「生を取り巻く現実は新型コロナ、環境破壊、紛争、貧困、差別と難問だらけ。表現の自由も。それが今さらけ出された。見て不気味さを感じてほしい」と訴える。床の上の黒焦げの本は「学問への弾圧」を表現する。
白い舟をイメージした造形は、石上城行(いわがみしろゆき)さん(52)=埼玉県=の「記憶の容(かたち)−往(い)く日」。組んだ材木には「空行く『フネ』は俺の『フネ』/俺のとらわれぬ魂さ」など有名なアニメのせりふや、舟と旅にまつわる言葉が書かれた。石上さんは「ノアの方舟(はこぶね)、軍艦、棺桶(かんおけ)…。見る人が自分の想像や記憶から何かを感じてくれたら」と話している。
造形作家二十人が新作二十五点を展示した。十二月三日までの午前九時半から午後四時まで。入場無料。
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