「ボール投げ禁止」など禁止事項が乱立する都内の公園施設をめぐり、足立区は画一的だった公園を「にぎわいの公園」と「やすらぎの公園」に役割を分け、幼児から高齢者まで幅広いニーズに応える先進的な取り組みを4月から本格化させる。禁止乱立が子供の運動能力に影響するとの懸念も強まる中、充実した公園環境の整備を目指している。(石原颯)
◆小学生ら改善要望
「ボール投げ禁止」「花火禁止」など、多くの禁止事項が並ぶ都内の公園の看板。板橋区では昨年11月、遊びにくさに不満を持つ地域の小学生らが、サッカーや野球をできる公園を増やしてほしいなど5項目の改善を求め、区議会に陳情を提出した。同区みどりと公園課の担当者によると、都内の公園は敷地が狭い上に宅地と接近しているため、「公園は本来、自由であるべきだが、配慮を求めざるを得ない」という。
そうした状況のなか、足立区は「区パークイノベーション推進計画」と称した改修計画を4月から本格実施する。公園を子供が走り回れる「にぎわいの公園」と、高齢者が散歩しながらのんびり談笑できる「やすらぎの公園」の2種類に分け、すみ分けを促すことで、それぞれのニーズを満たそうという狙いだ。
生活圏で日常的な需要を満たせるように、自宅近くの小規模公園2、3施設に両方が含まれるように配置。さらに自転車圏内には、バスケットボールや子供が水遊びできる無料施設を整備する。
同区は計画策定に先立ち、つくばエクスプレス青井駅周辺▽東武伊勢崎線竹ノ塚駅南東▽日暮里・舎人ライナー舎人駅周辺-の3つをモデル地域に指定。官民連携の協議会を設置し、平成26年度から先行して公園施設を改良してきた。
青井駅周辺地域では、青和ばら公園で花をのんびり観賞できるコースが整備され、約150メートル北の青和コミュニティ公園は大型遊具がある子供たちの遊び場になっている。同公園では幼児用のエリアを柵で囲う配慮もされており、2歳の息子と利用していた鈴木希与孝さん(37)は「幼児と小学1年生でも運動量は全然違う。ぶつかってけがをすることもあるので、分けられていると安心して連れてきやすい」と喜ぶ。
◆認められる範囲
看板にも工夫を凝らし、禁止事項を羅列するのではなく、「できるボール遊び」として「ドリブルやトス」「リフティング」を挙げるなど、認められる範囲を表示する看板に順次切り替えている。
また、住民の理解を得て、キャッチボールで使用できるボールを「ゴムボールまで」から「軟式ボールまで」に拡大した事例もあるという。同区は今後、住民らへ理解を促し、さらに増加させていく方針だ。
千葉大大学院園芸学研究科の木下勇教授は、足立区の取り組みについて「特徴ある公園づくりを促すことは意味あることだ」と評価する。ただ、23区内では公園数、面積ともに不足している場所が多く、公園数が絶対的に少ない地域でのすみ分けは「少数の人が排除されることになりかねない」とも指摘する。
木下教授は小学校区か中学校区単位に整備されている比較的規模の大きい公園を用いて、「静かにすごせる区域と、にぎやかに遊べる区域が一つの公園内に同居することが望ましいのではないか」としている。
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February 26, 2020 at 05:55AM
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公園「禁止看板」乱立から脱却 足立区「にぎわい」と「やすらぎ」で役割分担(産経新聞) - Yahoo!ニュース
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