米航空宇宙局(NASA)は7日、惑星探査衛星TESSが、生命の存在可能なハビタブルゾーンで、地球サイズの惑星を発見したと、ホノルルで開催されたアメリカ天文学会で発表した。研究チームには、現役の高校生も参加していた。
TESSは近くて明るい恒星のまわりにある太陽系以外の惑星を探すために2018年4月に打ち上げられた宇宙望遠鏡だ。
NASAゴダード宇宙飛行センターの研究チームは、TESSの観測データの分析を通じて、南天の星座かじき座から100光年の位置にある恒星「TOI 700」を発見。
当初「TOI 700」を太陽によく似た惑星と考えていたため、実際よりもサイズ・質量共に大きく、表面温度も高いと思い込んでいたが、高校生アルトン・スペンサーさんら数人の研究チームが、赤外線宇宙望遠鏡スピッツァーのデータをもとに計算をやり直し、間違いに気づいた。
「TOI 700」は、太陽に比べると、大きさ・重さが共に40%ほどと小さく、表面温度も約半分であることを突き止めた。さらに、この天体のまわりを公転する3つの衛星を発見し、そのうち、最も外側の軌道を37日周期でまわる「TOI 700d」は、地球より20%ほど大きく、生命が居住できる条件を兼ね備えている可能性が高いという。
その内側の軌道に位置する「TOI 700c」は、サイズが地球の約2.6倍で、ガス惑星の可能性が高く、16日周期で公転することも判明。最も内側の軌道に位置する「TOI 700b」は、ほぼ地球と同じサイズで、10日周期で周回する岩の多い惑星だという。
現時点で「TOI700d」の気象条件は正確にはわかっていないものの、研究チームはさまざまなシミュレーションを行って、「TOI700d」の大気モデルの再現を試みている。
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January 07, 2020 at 10:10AM
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