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ミスチル生んだ小林武史、木更津の農場で挑む「集大成」 - 朝日新聞デジタル

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 Mr.ChildrenやMy Little Loverといったアーティストたちの名曲を世に出し、一時代を築いた音楽プロデューサー、小林武史さん(61)には、環境問題に強い関心を持ち、社会に発信してきたというもう一つの顔があります。環境プロジェクトへの低利融資を続けた非営利団体「ap bank」の活動や、野外音楽イベント「ap bank fes」が知られています。そして昨秋、自身が「集大成」と語る施設が千葉県木更津市に開業しました。農業と食とアートを融合した「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」。約30ヘクタールの敷地内に有機野菜の農場やレストランがあり、現代アートの作品も随所に置かれています。目指す「サステイナブル(持続可能)な未来」を、どのように実現させようとしているのでしょうか。小林さんがインタビューで語ります。

サステイナブルな未来を(文・浜田奈美 写真・川村直子)

 ――音楽プロデューサーの小林さんが農場施設の経営とは、驚きました。

 20年ほど前から、サステイナブルな未来を作るための活動を続けてきました。2003年に「ap bank」を立ち上げ、05年には理念を実践する株式会社「KURKKU」を設立し、オーガニックレストランなどを展開しました。

 ところがリーマン・ショックで世界中の経済が冷え込み、環境問題は二の次になってしまった。以後は赤穂浪士のように、静かに準備を整えてきました。

 「KURKKU FIELDS」で構想したのは、サステイナブルな暮らしの豊かさを、農業を軸に創造的に発信する空間です。訪れる人たちには人間も自然の一部だと実感し、その心地よさを感じ取り、「サステイナブルな営みを体感できる場を」というビジョンに共鳴してもらえたらと思います。ある意味、僕が続けてきたことの「集大成」ですね。

コロナ禍で感じたこと

 ――初めての春にコロナ禍が直撃。しばし休園などの対応を強いられました。

 コロナ禍で言えば、人間は「自…

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