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元画材店がギャラリーに 伊那で地元に愛され50年 - 中日新聞

画材店だった頃の名残が残るギャラリーで来場客の応対をする牛越さん(写真奥)=伊那市坂下で

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 伊那市坂下のアートギャラリーミヤマで三十日まで、近隣のパステル画教室に通う生徒たちの作品展が開かれている。会場となっているギャラリーは、五十年以上にわたって地元に愛されてきた元画材店「ミヤマ画材」。昨春に閉店したが、ギャラリーとして生まれ変わり、地域の人々の作品を飾り続けている。

 伊那市中心街の一角。通りに面したよく磨かれたショーウインドーが目を引くのがアートギャラリーミヤマだ。主人の牛越佳江さんがミヤマ画材を畳んだのが昨年四月。他の小売店の参入などもあったが、この地に根を張り、地元の人に愛され続けた五十年だった。「今思えば、他の商売は考えられない。私に合っていたんでしょうね」と牛越さんは語る。

 創業は一九六八(昭和四十三)年。店の前の道路の拡張工事が始まる時だった。「いい場所だから」と勧める知人の助言もあり、画材店を開いた。ただ当時は商売も画材もまったくの素人。「問屋さんに話を聞きながら手探りでお店を切り盛りしていた」

 あっという間に駆け抜けた半世紀。昨年四月に年齢も考えて閉店を決めた。残ったのは、ほこりで真っ黒になった壁や床。「せっかくだから」と、店内をあらためて清掃すると、店の東側に真っ白な壁が現れた。「ここに絵を飾りたい」。ふと、そんな気持ちが湧いた。

画材店を営んでいた当時の店内の様子=2007年1月19日撮影(牛越さん提供)、伊那市坂下で

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 長年の常連客や地元の美術協会の支えもあり、昨年六月からギャラリーを開設した。絵の具やスケッチブックでいっぱいだった画材店とうって変わって、新しいギャラリーは白い壁もよく映える明るい雰囲気。ただ、きれいになった床には、かつて画材を陳列していた棚の跡がうっすら残る。二十年以上お店に通っていたという七十代の女性は「今は違う楽しみができた」と笑顔を見せる。

 現在開いている展覧会はパステル画教室「楽喜(がっき)会」が主催。諏訪や上伊那地域から教室に通う十二人と講師の坂本勇さん(75)=伊那市美篶=の作品計十四点が並んでいる。坂本さんは「作品を飾る場所を探している人は案外たくさんいる。これからも町のギャラリーとして続いてほしい」と話す。

 牛越さんは「なんとなく気軽に入れるギャラリーが街中にあってもいい。身近に絵に触れられる場所にしていきたい」と語った。午前十時〜午後六時。火、水曜は休館。入場無料。(問)アートギャラリーミヤマ=0265(72)4711

 (板倉陽佑)

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March 05, 2020 at 03:10AM
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