
取材で幾度となく御旅筋(神戸市兵庫区)かいわいを歩いていて、あることに気付いた。「美容室や理容室が多い」。JR兵庫駅から大開通までの一帯(羽坂通2~4、塚本通4~6、大開通5~7)、距離にしてわずか400メートル四方のエリアに何と36店舗もある。「市場の街・御旅」が、「美容、理容の街・御旅」に変わりつつあるのか?
なぜこのエリアに美容、理容室が集中するのか。
まず、住宅地図で36店舗の所在地をチェックし、塗りつぶしてみた。規則性や偏在性はない。番地ごとに2~4店舗点在している。
次に店の新旧度をみると、新装店舗から半世紀続く老舗までさまざまだ。こうなれば、長年この御旅で店を構えるベテラン美容師たちに尋ねるしかない。
しかし、聞いてみるも「多いのは多いけど、なんでかは分からへん」「(言われてみれば)確かにたくさんあるが、理由は考えたこともなかった」と口々にこんな答えが返ってきた。
どうやら、美容、理容の街を目指したのではなく、阪神・淡路大震災後、空き地に新しく建ったマンションやビルなどのテナントに美容、理容室が進出し、古くからの店と合わせ、36店舗にまで増えたようだ。
■長屋の美容室
御旅と言えば下町風情。レトロな雰囲気が魅力の美容室「サロンド・テル」(塚本通5)を訪ねた。紫や赤色のしゃれたサインポールも年季が入っている。
ここで約30年間店を構えるのは、ベテラン美容師の城平直子さん(75)。愛媛県出身で、45年前に御旅にやって来た。近くの美容院で修行した後、店主の勧めで現在の場所に独立した。
路地にある長屋の一角。「目につきにくいったらありゃしない」と城平さんは笑うが、震災にも耐え抜いたこの長屋を愛してやまない。「店の前にお花のプランターを置いたの。家の軒先みたいでしょ。常連客に、自宅のようにくつろいでもらいたいから」
■パーマ一筋半世紀
「髪に優しい弱酸性パーマ」を売りにする「パーマとわ」(同)。パーマ一筋54年の店主西森東和子さん(77)は、震災を機に御旅にやって来た。前の店舗はJR兵庫駅南側にあったが、震災で半壊。再建に見切りをつけ、近くで移転先を探した。常連歴50年の顧客もそこそこおり、最高齢は90代だ。
「もう長くないお客さんをお見舞いに行った時ね、『もう店行かれへんけど、一生の付き合いやったなぁ』って言ってくれた。そういう言葉を胸に、店をやってます」
御旅筋かいわいでは、今日も店主と客の物語が続いている。(杉山雅崇)
"店" - Google ニュース
January 25, 2020 at 03:30AM
https://ift.tt/36m4ZRL
もはや「美容・理容の街」 36店ひしめく神戸・御旅筋 - 神戸新聞
"店" - Google ニュース
https://ift.tt/2sTqBa7
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update
Bagikan Berita Ini
0 Response to "もはや「美容・理容の街」 36店ひしめく神戸・御旅筋 - 神戸新聞"
Post a Comment