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公園に面する築40年・400室の新宿ホテルを最新ライフスタイル型に - 日経xTECH

 東京・西新宿の新宿中央公園の西側に沿って走る通称・十二社(じゅうにそう)通り。約400室のホテル「THE KNOT TOKYO Shinjuku(ザ ノット 東京新宿)」は、その通りに面して立つ。新宿駅からは歩いて15分程度かかり、距離だけを見ると決して好立地ではない場所ながら、高い稼働率を示している。

2階レストランから見下ろしたエントランスの吹き抜け。ペンダント照明や床のタイルなど、クラシックな雰囲気の既存のエレメントを残している。入ってすぐの場所に、新規開業したベーカリーのティースタンドがある(写真:山本育憲)

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外観は、ほとんど手を加えていない。エントランスの庇やレンガタイルなど既存の部分を生かし、サイングラフィックなどでリデザインした。ベーカリーの入り口は道路側に設けている(写真:山本育憲)

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 かつての「新宿ニューシティホテル」を2016年にいちごが取得。ライフスタイルホテルとして刷新し、18年8月に再開業した。同社の不動産事業のコアは、「心築」と称するビル再生だ。ホテルやオフィスなどを中心に、改装による資産価値の向上を図っている。グループ会社のいちごホテルリートではJ-REIT物件として約20のホテルも所有する(19年7月現在)。

 心築事業を主に手掛けるグループ会社のいちご地所が、ライフスタイルホテルを標榜する新業態の展開を開始。17年12月に、第1弾として「THE KNOT YOKOHAMA(ザ ノット ヨコハマ)」(横浜市西区)が開業した。新宿が、続いた格好になる。

 一般にホテルのブランド開発はオペレーターによるもので、所有会社が自社ブランドを持つのは珍しい。いちごは、リノベーション技術やホテルに集客するノウハウなどの蓄積を狙い、あえて進出した。ブランド周知をはじめプロモーションには携わるが、運営には直接関与しない。例えば、THE KNOT TOKYO Shinjukuの宿泊運営は、当初の開業時から事業者として関わったきた池田創業が担う。

 「私たちはライフスタイルホテルを、デザイン性の高さ、フレンドリーなホスピタリティー、地域に開かれたパブリック性の3つの要素で定義付けている」と、いちご地所の細野康英代表取締役社長は説明する。

 ネーミングにも、それは表れている。KNOTは結び目を意味し、建物の改修などに際して過去との“つながり”を意識させる言葉として選ばれたものだ。同時に、「従業員や地域のコミュニティーとの関係の継続も重視している」(細野代表)

 新宿では、かつての団体旅行客向けの大箱ホテルから、特にインバウンドをメインのターゲットに据えた宿泊特化型ホテルに転換した。立地を生かし、公園とのつながりを計画に反映させているのが特徴だ。

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January 22, 2020 at 03:00AM
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