コスモス薬品は1月15日、2021年5月期以降に関東地区に郊外型店舗を中心に20~30店を出店する方針を明らかにした。
横山英昭社長が同日、都内で開いた決算会見で明らかにした。2020年は、4月以降に茨城県龍ヶ崎市、茨城県取手市、茨城県水戸市に食品も販売する郊外ロードサイド型標準店を出店する計画だ。埼玉県越谷市の出店は6月以降になる見込みだ。
横山社長は、「競合店舗は色々あるが、我々は、いままでにないコスモス薬品という業態を開発したと思っている。当社は、1万人に1店舗出店が可能で、出店の限界値は考えていない。来期以降は、関東に20~30店を出店する予定で、すでに20店程度の物件を確保している。出店コスト自体は、賃料以外は、地方でも都市部でも大きく変わらない。採算があうかがポイントだ」と語る。
関東での郊外型店舗は、九州と同様に店舗面積約1500m2~1700m2で出店する。現在、1店舗あたりの平均年商は6億5000万円程度で、関東ではそれ以上の売上を見込んでいる。売上が高くなることから、営業利益率も九州地区の店舗よりも高くなる見込みだ。
都市型店舗については、「目標値はないが、調剤併設を含めて出せるところに出していきたい」と述べた。コスモス薬品は年間100店の出店を目標としており、来期以降も100店の新規出店を目指す。
横山社長は、「新規出店店舗は3年間は赤字であるが、それ以降は将来性が豊かだ。ドラッグストア業界で活発になっているM&Aによって店舗を取得しても初年度は黒字かもしれないが、それ以降の将来は暗い。成長には店舗年齢を若く保つことが必要だ。今後も自信を持って、自力出店を続ける」と述べた。
アマゾンなどのECサイトとリアル店舗の競争については、「いつかはネットとの勝負になると思っている。一方で、我々は1品単価200円程度の日用消耗品を扱っている。アマゾンは数千円以上の高額品に強い。5~10分で来店し、5分で買い物し、5分で帰れる小商圏が当社の強みだ。ネットには今日、注文し、明日、届く利便性があるが、5分で行ける小商圏業態は強いと思っている。リアルとネットの融合は今後、考えたい」と現状分析をした。
コスモス薬品は2019年4月17日、都市型店舗として渋谷区に「コスモス薬品広尾駅店」を出店し関東に進出した。同年5月11日、中野区「中野サンモール店」、同年5月18日、江戸川区に「西葛西駅店」をオープンしている。
関東では2019年11月15日、新宿区に「歌舞伎町一丁目店」を出店した。これまでの出店はいずれも都市型の実験店の位置づけで、コスモス薬品が本来、得意とする郊外ロードサイド型の店舗ではない。
西葛西駅店では、食品を販売しているが、その他の店舗では食品は販売せず、化粧品、日用雑貨、医薬品を販売している。都内では、医薬分業が進んでいることから、広尾店、西葛西駅では、調剤薬局も実験展開している。
2020年5月期は、関東5店、中部・関西55店、中国・四国・九州30店の出店を計画している。
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January 15, 2020 at 02:08PM
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